Event report ”Australia Now”
2024年9月27日〜10月10日に、東京・奥渋谷の「style department_」で開催した「Australia Now」にお越し頂き、誠にありがとうございました。本イベントは、オーストラリアのインテリアデザインにフォーカスし、12名のオーストラリア人デザイナーの作品を展示致しました。ほとんどのデザイナーが日本で作品を紹介するのが初めてで、このような機会をとても喜んでいました。改めて、Artefactチーム、デザイナー一同より御礼申し上げます。大盛況で終わったイベントの様子を振り返りたいと思います。
Raw Forms
今回ご紹介したデザイナーたちのほとんどが、オーストラリアの独特な自然環境からインスピレーションを得ており、自然にならった有機的な特質の形状やデザインを生み出しています。またオーストラリアはアルミニウム、鋼鉄、銅(青銅や真鍮に使用)、木材、粘土、磁器などの豊富な資源を有し、それらを活かした優れた作品を多く生み出しています。
オーストラリアが有する大自然と約200ヶ国の移民を包み込む文化的な多様さが、豊かなクリエイティブリソースとなっていることから、Australia Nowの展示テーマは「Raw Forms(ありのままのかたち)」と題しました。展示のスタイリングも、無垢の木材やアルミニウム板を使うなど、シンプルで粗削りな素材を使用しています。限られた天然資源を活かし、シンプルな形状と構造から実用性を生み出すというオーストラリアのデザイン哲学を反映しています。
Opening Night
イベント初日の夜は、オープニングナイトとしてインテリア業界の方、クリエイターの方、オーストラリアに興味がある方などをご招待したコミュニティデーでした。あいにくのお天気かつ、忙しい週末にも関わらず、私たちが当初想定したよりも多くの方にお越し頂き、賑やかなフライデーナイトでした。普段、お取引をさせて頂いているパートナーの方も多くお越し頂きましたが、ドリンクを片手に、普段のビジネスミーティングとはまた違った雰囲気で会話を楽しみました。
フードケータリングのドリンクは、東京・東長崎のオーストラリアカフェ「MIA MIA」、オーストラリアのコーヒー、ビール、ワインを、スナックフードは、「TAMA TAMA TAMALES」がサポートしてくれました。(Thank you ! )
Talk session 〜What is Australian design ?〜
オープニングナイトでは、イベントのために来日したジョシュア・スペース氏、style department_の須山氏、JAU代表ソニーによるトークセッションを開催しました。会場でも展示されていたVoid Mirrorのデザイナーであるジョシュアの創作活動は、アートとデザインの世界をシームレスに繋ぎ、両者の境界線を超えた、一点ものの鏡や、リサイクルプラスチックから制作された家具などを手がけています。
トークセッションでは「What is Australian design ?」をテーマに、それぞれの視点で語ってもらいました。特に印象的だったのが、オーストラリアは国自体が新しく、ヨーロッパやアメリカと比べてデザインのバックグラウンドがあまりない、言い換えれば、型に囚われず実験的なデザイン、チャレンジに寛容な国であるという点でした。
産業が盛んな国でもあり、アルミニウム製の椅子や鉄製の棚など、豊かな資源を活かしたプロダクトが多いという点もオーストラリアならではのデザインプロセスと言えます。産業製品デザイナーのバックグラウンドを持つデザイナーもいます。Fearonは、元々はタンクを運ぶトラックの設計を仕事としていましたが、ある日ガレージにあった廃材で試作を作ったことがきっかけで、Fearonのデザイナーに転向しました。Fearonのデザイナーもアートやデザインを専門的に学習したことがなく、自身の感覚に任せながら、実験的でユニークなプロダクトを生み出しています。
またオーストラリアの豊かな自然を守るため、環境に配慮したデザインが多いのも特徴です。
FischのLucha Lampは、ポリ塩化ビニル管を再利用して作られています。またStudio Henry Wilsonのプロダクトは、長く使える普遍的なデザインが魅力ですが、アルミニウムや銅など単一素材で製造することで、万が一、プロダクトとして使わなくなった際、再加工・リサイクルがしやすいように設計されています。イベントで展示をしていたSurface Sconceは、ブロンズ(銅)製です。
Stay tuned , Artefact !
今回、私たちとしても、初めてオーストラリアのインテリアを紹介するのは初めてでしたが、沢山の方に「オーストラリアにユニークなデザインがあることを知れてよかった。」、「国の地理や民族性がデザインに影響を与えているのが興味深かった。」など前向きなフィードバックを頂き、とても嬉しく、新たな気づきを得られました。
Artefactは、「理想のプロダクトとの出会いを実現」をコンセプトに、オフィス、店舗、ギャラリー等の設計・デザインプロジェクト向けに、海外の上質でユニークなインテリア、アートを紹介しています。(個人の方もご購入可能です。)
Artefactを通じて、作品検索、見積もり取得、発送までウェブ上でワンストップで可能です。煩雑なやり取りはArtefactチームがサポートすることで、プロジェクトの効率化、優れたデザインによる空間コーディネートをサポートします。
イベントで展示していたプロダクトの一部は、Artefactのウェブサイトでもご紹介しています。内装やスタイリング等でご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。